・パーソナルジムの食事制限ってつらいの?
・実際にはどんな食事を摂るの?
・ジムによって違うの?
パーソナルジムの食事制限とはどんなものか気になりますよね?
パーソナルジムに入会したけど「食事が続かない」、「食べられないものばかりで辛い」、「仕事の関係先や友達と食事に行けない」なんて事にならないように、あらかじめパーソナルジムではどんな食事制限をしているのか知っておきましょう。
この記事を最後まで読むと、パーソナルジムの食事制限のイメージがつきますので、入会してから思ったよりしんどくて続けられないなどの失敗を防げます。
本記事は大手パーソナルジムで店長を経験し、現在もパーソナルトレーナーとして活動している筆者の経験と知識を元に書いています。
ぜひ参考にして下さい。
食事制限の基本はカロリー制限
まずパーソナルジムであろうと独学のダイエットであろうと、ダイエットの基本的な食事の考え方を理解する事が大事です。
実はパーソナルジムだからといって何か「特別な事をおこなう」という事はありません。
ではなにをするのか?
結論、ダイエットの基本的な考え方はカロリー収支をマイナスにする事です。
カロリー収支のマイナスを積み重ねる事で体重は落ちて行きます。
具体的にカロリー収支マイナスにするという事は、
消費カロリー>摂取カロリーにする事で、消費カロリーの方が多い状態のことをいいます。
例えば、
消費カロリーが2000kcalで摂取カロリーが1500kcalの場合は消費カロリーが500kcal多くなり、カロリー収支が-500kcalということになります。
この500kcalが体に蓄えられた体脂肪や筋肉を分解して消費して使われます。
そして体脂肪1㎏落とすのに7200kcalの消費が必要と言われています。
ですので、-500kcalを14日間続けると約1㎏脂肪が落ちる計算になります。
ダイエットの食事の進め方の解説
ではダイエットの基本的な進め方を解説していきます。
35歳、70㎏、女性、推定消費カロリー2000kcalの人を例に考えていきましょう。
まず推定消費カロリーを計算します。
あなたの推定消費カロリーはこちらから計算できます。
この推定消費カロリーをもとに次のステップにいきます。
次に、1日で摂取するカロリーを設定します。
カロリー設定のやり方はまず期間と目標体重を決める事から始めます。
70㎏の人が60㎏になりたいと言った場合、-10㎏です。
1月で健康的に落とせる体重は5%までですので、ここでは1カ月-4%で設定します。
70×0.96=67.2
67.2×0.96=64.5
64.5×0.96=61.9
6.19×0.96=59.4
これで期間は4カ月かかる事がわかります。
次にカロリー設定をします
–10㎏するには7200kcal×10で72000kcalのマイナスが必要です。
72000kcal÷120日=600kcal
1日600kcalのマイナスを作れば達成できます。
一日のカロリー摂取量の目安は
(推定消費カロリー)2000kcal-600kcal=1400kcalです。
つまり120日間1400kcalの食事をすれば-10㎏達成出来るという事になります。
ただし、実際には体重が落ちてくると消費カロリーも下がりますので、この計算通りには行きません。
考え方の基本として理解しておいて下さい。
PFCバランスを決めて、糖質制限するか脂質制限するかを決めます。
PFCとは、3大栄養素の
Protein(たんぱく質)、Fat(脂質)、Carbohydrate(糖質)
の頭文字をとった物で、栄養学の一般的な言葉として使われます。
ここで覚えていて欲しいポイントが、それぞれの栄養素のカロリーです。
タンパク質1g=4kcal
脂質1g=9kcal
糖質1g=4kcal
になります。この数字は覚えておきましょう。
そしてこの栄養素を1400kcalに振り分けます。
それぞれの振り分け方はだいたい決まっています。(合わせて10になるように振り分けます)1=140kcal
糖質制限
P3~4:F5~6:C1
脂質制限
P3~4:F1~2:C5~6
この振り分け方が目安になります。
実際に振り分けてみると
(タンパク質、糖質は4kcal、脂質は9kcalで割ります)
糖質制限
P105g~140g:F77g~93g:C35g
脂質制限
P105g~140g:15g~30g:C175g~210g
という事になります。
結論、この人の場合は1日1400kcalの食事を120間行い、食事の栄養バランスは糖質制限を選択するか脂質制限を選択するかでそれぞれ食べる物が変わってくるという事です。
このようにして、摂取するカロリーを決めて、PFCバランスを決めて食事していくのがダイエットの進め方の基本になります。
糖質制限の食事のポイントとメリット・デメリット
糖質制限の食事の摂り方のポイント3選
1、糖質を控える
ごはん、麺、パン、根菜、砂糖などの糖質が含まれている食材は摂らないようにします。
2、良質な脂質を中心に油を摂る
魚の脂質や、ナッツ、アボカド、MCTオイルなど、良質な脂質を中心にカロリーを摂ります。
3、タンパク質をしっかり摂る
肉、魚、卵、大豆を中心にタンパク質を体重の1〜2倍g摂ります。
糖質制限のメリット
食べられる食材が多い、空腹感が出にくい、脂肪燃焼効果が高いなどがあげられます。
・食べられる食材が多い。
脂質が多く摂れることで食材のバリエーションが増えます。
日本人はカロリーの4割を脂質で摂っていると言われていますので、脂質を制限しなくて良いのはダイエットを進めやすい傾向があります。
お肉、魚はすべてNG食材になりませんし、外食でも食べられる料理が多くなります。
・空腹感が出にくい
脂質は吸収がゆるやかですので腹持ちが良く、空腹感が出にくいです。
・脂肪燃焼効果が高い
優先的に体脂肪をエネルギーに変換しやすいと言われています。
糖質制限のデメリット
便秘になりやすい、パワーが出にくい、慣れるまでがしんどい、体臭が臭くなるなどがあげられます。
・便秘になりやすい。
糖質を制限する事で体内の水分量が減ったり、食物繊維を摂りにくくなるのでお通じが悪くなることがあります。
水分、食物繊維を多めに摂る事を意識しましょう。
・パワーが出にくい
糖質を控えることで代わりに体内でケトン体が作られ、ケトン体がエネルギーになるのが特徴ですが、やはりパワーを出す栄養素としてはケトン体より、糖質の方が優れています。
・慣れるまでがしんどい
糖質をしばらくとらないことで体からケトン体が作られ、糖質の代わりのエネルギーになるのですが、ケトン体が作られ、体がうまくエネルギーとして変換されるまでに3日〜2週間かかります。
その間はエネルギーが枯渇している状態なので倦怠感やエネルギー不足を感じやすくなります。
また糖質には中毒性がありますので、絶ってから2週間ぐらいは糖質を食べたい気持ちを我慢するのが大変です。
・ケトン臭がでる
ケトン体の血中濃度が高くなると、呼気や尿、汗にもアセトンが混じるようになり、それが口臭や体臭として感じられるようです。
果物が腐ったような、甘酸っぱい臭いがすると言われています。
脂質制限の食事のポイントとメリット・デメリット
脂質制限の3つのポイント
1、脂質を控える
1食あたりの脂質を10g以内に抑えるのが目安で、脂質がほどんど含まれていない食材で食事を組み立てるのがポイントです。
ドレッシングなどの調味料にも注意です。
2、タンパク質をしっかり摂る
肉、魚、卵、大豆を中心にタンパク質を体重の1〜2倍g摂るのですが、お肉は赤身、魚は白身、卵も白身を中心に摂ります。大豆製品は脂質がそこそこ含まれていますので、選択しないことが多いです。
3、糖質は低GI食品を選択するのがベスト
低GI食品とは血糖値が上がりにくい食材です。
血糖値が大きく上昇すると、インスリンが沢山出て、体脂肪合成が促進されると言われています。
低GI食品の玄米やオートミール、根菜類で糖質を組み立てるとより良くなります。
脂質制限メリット
糖質が摂れる、パワーがでる、甘い物が食べられる、などがあげられます。
・糖質が摂れる
今まで日常的に食べてきたお米や根菜類を制限するのはストレスが大きいのでが摂れるのはやはりありがたいです。
・パワーがでる
糖質制限に比べてパワーが出やすいです。
やはりトレーニング時のエネルギー源は糖質の方が優秀と感じます。
・甘い物が食べられる
糖質制限は砂糖を使ったものが食べられますので、和菓子など甘い物が食べられます。
ダイエット中に甘いものが食べられるのはうれしいですね。
脂質制限のデメリット
食べられる食材が少ない、空腹感が出やすい、などがあげられます。
・食べられる食材が少ない
脂質を制限すると食べられる食材が限られて来ます。
お肉は鶏むね肉やささみ、魚は白身など食材にバリエーションがないので、食事に飽きてくるのが難点です。
・空腹感がでやすい
糖質は吸収が早いので空腹感がでやすくなります。
同じカロリーでもボリュームが多いじゃがいもなどの根菜類も食事に組み込むことでボリュームを増やせます。
まとめ
今回はパーソナルジムでおこなう食事制限を解説しました。
パーソナルジムだからといってその店舗独自の食事の摂り方がある訳では無く、基本はダイエットの原則にしたがって食事をおこないます。
パーソナルジムの強みは正しい食事を最短で実行管理してくれる所でしょう。
食事の摂り方としては、カロリー収支をマイナスにする事が一番の目的です。
その中で、糖質を控えるのか、脂質を控えるのかを選び、進めて行きます。
多くのパーソナルジムでは、糖質制限からスタートする事が多いですが、自分のライフスタイルや体質に合う合わないもありますので、トレーナーと相談しながら進めていくことになります。
それぞれのメリット・デメリットを理解したうえでジムに入会することで、ストレスなくダイエットを進めていけます。
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